ハクサイの育て方、しっかり結球した白菜を栽培するには?

白菜の育て方

ハクサイは英語でチャイニーズキャベツといい、
日本には明治初年に導入されました。
日清・日露戦争に従軍した日本の農村出身者の兵士が大陸ではくさいを初めて食べ、その大きさや味に感心したのが全国的に広まるきっかけでした。

中国から各地に導入された種をもとに、宮城、愛知、石川で、それぞれ松島群、野崎群、加賀群という、日本のはくさいを代表する三大品種群がつくり出されました。

そんなハクサイの上手な育て方を紹介します。

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ハクサイの種まき

ハクサイの種まき時期

ハクサイを上手に育てるには種まきを適期に行うことが重要です。
品種にもよりますが東海地方では8月下旬から9月中旬がハクサイの種まき時期です。

良く出来たハクサイというのは、1つに対して70-100枚の葉がつきますが、上記の時期を遅れてしまうと、充分な葉の枚数が付かないこともあり、球の肥大不良になってしまう可能性もあります。

早くまきすぎてしまえば、高温で発芽しにくくなりますし、高温下は、病害虫の被害にもあいやすくなります。
その結果、結球までに充分な葉の枚数を確保できなくなるので、早まきしないように、気をつける必要があります。

また、遅くまいてしまえば、結球前に気温の低下による、花芽の形成が行われてしまうので、これもまた気をつける必要があります。

ハクサイの畑の準備、土つくり

2-3年はアブラナ科野菜を栽培してない場所で育てる

ハクサイは日当たり、水はけがよく2,3年ハクサイやキャベツなどのアブラナ科野菜を育てていない場所に作りましょう。
連続で白菜を栽培すると連作障害で病気が出やすくなります。

土壌改良剤と元肥

種まきの2週間くらい前までに堆肥と苦土石灰を与えます。
マルチフィルムを使う場合は肥料を与える作業も同時に行います。

堆肥は1平方メートル当たり3kg
苦土石灰の目安は1平方メートル当たり150g
元肥の目安は窒素:リン酸:カリが8:8:8のものを1平方メートル当たり150g施します。

水はけの良い場所で育て、根腐れを予防する

ハクサイは、水はけの良い、高畝などにして育てます。
育てる時期によっても異なりますが、9月上旬頃に種まきをするのであれば、秋の長雨の影響からなる、根腐れに充分注意したいところです。

ハクサイの種のまき方

ハクサイの種はうね幅100センチなら1条まき、うね幅120センチなら2条まきにします。
株間の目安は50センチです。
1か所に4-5粒ずつまいて薄く土で覆ったあとにたっぷり水をあたえます。

種まき後は、まだ小さい苗を守るために、ベタ掛けかトンネルを利用します。
こうすることで、初期の害虫対策、苗の保護、2つのポイントを押さえます。
▼関連記事▼
ハクサイの種まき、時期と畑の準備と土つくり

ハクサイの結球の条件

ハクサイの葉が結球するのは、生育後半頃になってから。
気温、15度-17度の環境下、外葉20枚程度になると、生理現象で、
結球を始めるようになります。

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ハクサイの内側の葉が立ち上がる

ハクサイは外葉が20枚程度になると中心部の葉が丸まって結球が始まります。
内側の葉が立ち上がってきたら結球開始のタイミングとなります。

ハクサイ全体が大きくなりながら葉がまいてくる

ハクサイの種をまいてからから40日程度たったころから、中心の葉が増えて、
内側に葉が巻きながら株全体が大きくなっていきます。

球がキュっとしまってきたら収穫

ハクサイは種をまいてからから75日程度で収穫できます。
収穫段階ではハクサイの頭を手で押さえてみて、しまっているかどうか判断して収穫します。

ハクサイが結球しない原因

ハクサイの種子をまく時期が早いまたは遅い

ハクサイの種を早く播くと、暑さのため苗が育ちにくくなってしまい、病害に遭いやすい危険があります。
逆に種を遅くときにもデメリットがあり、育ち盛りを迎える頃に冬となり、気温が低くなるため、葉の枚数の増加、肥大が不足してしまいがちです。

害虫の被害を受けている

ハクサイが結球しない原因として生育初期に葉を虫に食べられてしまうと上述した結球するためのホルモンバランスが崩れるため、うまく結球できません。

肥料が多すぎる

ハクサイは肥料の与えすぎると葉ばかり茂ってしまい結球時期が遅れたり、結球しなくなります。

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ハクサイの結球の条件|白菜が結球しない失敗をなくす

ハクサイの収穫までの目安日数

ハクサイは秋どりの場合であれば、
早生種で種まきより80-90日、
中手種で、100日-120日、
晩生種で120日-150日程度が目安となります。

ハクサイの収穫適期の調べ方

ハクサイは、少々弾力のある、充実したものが良いとされます。
そのため、収穫はハクサイの頭の部分を指で押さえ、固く締まっていることを確認してから行います。

ハクサイの防寒対策

1番簡単な防寒方法は、霜の降り始めに、収穫の済んだ株のしおれた葉を、球の上から被せてあげる方法になります。
適度な柔らかさのあるしおれた葉は、上手に被せることが出来、また、取れにくいので好都合です。
しおれかけた白菜の葉の方が球になじみやすく、風で飛ばされにくいので利点ですが、なければ白菜の新葉でも大丈夫です。

もう少し、長い期間利用したいという時は、多くの外葉で包み込むようにして、わらや、ポリ紐などで包んだ葉が取れないように固定します。
雪の降る前、霜のおりる前に、外葉を縛って冬越しさせます。

ハクサイの収穫後の貯蔵方法

家庭菜園から収穫したハクサイを貯蔵しておくには、新聞紙にくるんで、涼しい所に立てておくのが簡単です。
新聞紙で1つ1つ包み、ダンボールなどに入れ、冷暗所で保管しておくと、長く食べられます。
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ハクサイの収穫時期の目安と寒さ対策、収穫後の貯蔵方法

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この記事を書いた人

脱サラしてやりたかった農業に就農しました。
半農半IT生活を楽しんでいます。

経歴
大学院農学研究科修士課程を卒業
種苗会社で農場長をつとめ、野菜苗の生産
農業資材販売会社で肥料、農薬などを農家に販売
脱サラして就農

取得した資格
緑の安全管理士
野菜ソムリエ
施肥技術シニアマイスター
土壌医2級
JGAP指導員
毒劇物取扱者

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