ハクサイの苗は、生長とともに、中心から葉がぐんぐん伸びます。
この生育初期の葉は、チンゲンサイのような、葉の開いた漬け菜
のようになり、縛ったとしても、ハクサイのように丸く結球はしません。
今回はハクサイの結球の条件について紹介します。
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ハクサイの結球の条件
ハクサイの葉が結球するのは、生育後半頃になってから。
気温、15度-17度の環境下、外葉20枚程度になると、生理現象で、
結球を始めるようになります。
徐々に育った苗は、ある時期になると、オーキシンが増えます。
このオーキシンとは、植物ホルモンの名前で、ハクサイの生長を、
促進するはたらきがあります。
ハクサイの葉に日光が当たると、この植物ホルモンオーキシンは、
葉の表から、裏側へ移動し、葉の裏にある細胞を膨らませます。
そうすると、徐々に内側の葉が立ち上がるようになり、巻き込んだ葉になるのです。
このはたらきにより、充分に葉が重なりあった、ハクサイが完成します。
ハクサイの内側の葉が立ち上がる
ハクサイは外葉が20枚程度になると中心部の葉が丸まって結球が始まります。
内側の葉が立ち上がってきたら結球開始のタイミングとなります。
ハクサイは、葉の枚数と、結球した時の大きさが比例しますから、
大きなハクサイを収穫するには、結球開始までに株を大きく育てることが大切だと言えます。
ハクサイ全体が大きくなりながら葉がまいてくる
ハクサイの種をまいてからから40日程度たったころから、中心の葉が増えて、
内側に葉が巻きながら株全体が大きくなっていきます。
ここまで来ると結球したハクサイができるので安心です。
球がキュっとしまってきたら収穫
ハクサイは種をまいてからから75日程度で収穫できます。
収穫段階ではハクサイの頭を手で押さえてみて、しまっているかどうか判断して収穫します。
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ハクサイが結球しない原因
ハクサイの種子をまく時期が早いまたは遅い
ハクサイの種を早く播くと、暑さのため苗が育ちにくくなってしまい、病害に遭いやすい危険があります。
逆に種を遅くときにもデメリットがあり、育ち盛りを迎える頃に冬となり、気温が低くなるため、葉の枚数の増加、肥大が不足してしまいがちです。
締まりの良い結球を作るために、種まきの適期を守るのは必須と言えます。
害虫の被害を受けている
ハクサイが結球しない原因として生育初期に葉を虫に食べられてしまうと上述した結球するためのホルモンバランスが崩れるため、うまく結球できません。
ハクサイも含むアブラナ科野菜は虫に食べられやすい野菜です。
防除にはべた掛け資材や防虫ネットが有効です。
また種まき時期が早いと害虫被害にあいやすくなります。
肥料が多すぎる
ハクサイは肥料の与えすぎると葉ばかり茂ってしまい結球時期が遅れたり、結球しなくなります。
ハクサイの根っこの性質は、浅く、横に広がるというものです。
そのため、深くに肥料を入れる必要はありませんが、広く入れる必要が出てきます。
元肥は、畝全面にばらまくようにし、根の届きやすい深さ15~18センチほどに、良く耕しておきます。
涼しくなった頃に、肥料をどんどん吸収して育つハクサイですので、元肥は、堆肥・油粕・化成肥料を与えてください。
また、追肥も忘れてはいけない管理の1つです。
追肥は、植え付け後20日の時と、40日の時、結球しはじめの時、この3回のタイミングで行います。
でも肥料のやりすぎは厳禁です。
ハクサイの結球についてのまとめ
ハクサイの葉が結球するのは、生育後半頃になってから。気温、15度-17度の環境下、外葉20枚程度になると、生理現象で、結球を始めるようになります。
無病で良く結球したハクサイを作るには、適期に種まきを行うこと、
丈夫・健康な苗を作ること、有機質肥料を充分に与えた土地に植え付けること、
害虫の防除をしっかりと行うことが重要となります。
種まきの適期は、猛暑を過ぎた頃となります。
早蒔きしすぎてしまうと、暑さで育ちにくくなりますし、遅蒔きとなると、寒くなるまでに、充分な生長を得ることが出来なくなります。
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